2011.07.14

「災害時対応マニュアル」提案 社員の安全確保を支援

「災害時対応マニュアル」提案 社員の安全確保を支援

■大切な社員を守ろう
 河北印刷株式会社(河北喜十良社長、京都市南区、社員数68人)では、自社の企画・制作による「大切な社員さんを守るハンドブック-災害時対応マニュアル」の作成を一般企業向けに提案している。
 「企業の最も大事な資産である社員を守る」ことを目的に、会社の業種や規模など個別の条件を加味して「わかりやすく具体的で、即活用することができる」というもの。
 その提案用のヒナ型では、〈就業時間中〉と〈在宅時〉に大別され、「来た!その瞬間」、「安否確認」、「帰宅」といった項目ごとにリスク回避のための具体的なアクションや情報収集、連絡方法、さらに、「非常袋の常識」や「避難時の注意事項」などきめ細かな内容が盛り込まれている。
 未曾有の被害をもたらした東日本大震災の後だけに提案先の企業の反応は上々のようだ。中でも外資系の企業は反応が良いとの事。
 「実は、震災以前から得意先の要請で防災マニュアルを手がけていましてね」と話すのは同社の河北社長だ。
 「当社も東京に事業本部があるのですが、今回の震災当日は人的被害はなかったものの備品等が倒れて一時的な業務停止を余儀なくされました。10名程度のスタッフですが、外出している営業マンもおり、電話はつながらないし、電車は止まるで、最終的に全員の安否確認が取れたのは翌日のこと。自社の災害対策の未整備に気付かされました」
 そんな折、以前に自社で手がけた防災マニュアルを読んだところ、汎用性が高く、これなら他の企業にも応用できるのではないかと考えたのがきっかけとなった。
 そこで「社会貢献の一環」というコンセプトに共感してもらった発注元の承諾も得て、それをベースにして作成したのが、今回の「災害時対応マニュアル」となったという。
 学校バージョンも用意されており、同社ではこれが「電池も中継基地もいらない紙メディア」の強みの再評価につながっていくことを期待している。

■提案営業で活路開く
 河北印刷の創業は明治39年(1906)にさかのぼる。いわゆる百年企業である。戦時中の企業整備で規模と設備を大幅拡充して、昭和24年(1949)に法人化。
 以来、組版から製本までの社内一貫生産体制を生かして、各種の年史や学術書、美術書など重厚な書籍・出版物を中心に、商業印刷全般やパッケージも手がける老舗の印刷会社として社業を伸展させてきた。
 そんな同社が、オンデマンド印刷という新しい事業領域に進出したのは、「根強い需要」に支えられて一部存続していた活版部門を完全に廃止した平成8年(1996)前後のこと。
 前年の平成7年、京都1号機となるインディゴ社の「E-print」を導入すると同時に、社内に「マルチメディア開発プロジェクトチーム」を設置して、CD-ROMやホームページの制作に乗り出した。
 これが「フルデジタル化、フルネットワーク化、グローバル化」という新たな経営戦略の第一歩となった。
 以後、デジタル印刷機の拡充(富士ゼロックス〈ドキュテック〉シリーズ)や社内外LANの構築、さらにISO(品質・環境)やプライバシーマーク、FSC森林認証の取得も果たし、生産工程のデジタル化と管理の高度化を着実に実現してきている。
 その間に、オンデマンド印刷と糸かがり上製本を融合させた聖書の復刻(2001年オンデマンドアワード・デジタルプリント技術部門賞)をはじめ、ネット受注によるオリジナル京扇子やデジタル印刷機による布製カレンダーなど次々と新機軸を打ち出して好評を博してきた。
 ちなみに、最初のオンデマンド印刷機の導入をめぐって社内で賛否が分かれたとき、最終的に導入を決断した河北社長があげた理由の一つに「顧客に対する提案営業を可能にすること」だった。
 その戦略的方針に基づいて、「お客さんの業種は言うにおよばず、その先のお客さんや業界全体の現状を可能な限り把握した上で、各社ごとに提案書を用意していく」という周到な提案営業を展開してきた。
 これが功を奏して、数年来、年間50社近い新規得意先の開拓を続けている。その意味では、今回の「災害時対応マニュアル」もまた、新たな営業展開への一歩になりそうだ。

■自社のリスク回避も
 同社ではこの2月、京都の本社と東京事業本部にサーバーを新たに設置して、データのミラーリング(双方向リアルタイム複製)システムを構築した。
 同社ではこれまで、東京事業本部で入力したデータは、京都本社のサーバーで一元管理をしていたが、サーバーの故障や災害による全社的なデータ消失というリスクがあるため、これを回避するための方策を数年前から計画していた。
 今回のシステムは、本社で入力しているデータが同時に東京のサーバーへ複製され、東京で入力したデータは同様に本社のサーバーに複製されるという仕組みで、その複製は自動的にバックグラウンドで行われる。
 したがって、いずれかのサーバーのデータが消失しても、片方のサーバーには最新データが保存されていることになる。
瞬時に2つのサーバーに同じデータが確保されるので、東京からスピードの遅い回線で本社へアクセスする必要がなく、作業効率が向上した。また、回線が遮断されても作業が中断される事も無い。
 コンピュータや通信業界で普及しているミラーリング技術だが、中小の印刷業者で、いち早く、しかも自前で構築した同社のIT・デジタル技術には一日の長があるといってよい。
 大事なデータのバックアップだけでなく、同社の積極果敢な〈提案営業〉をバックアップする社内インフラの一つには違いない。

【印刷新報】


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